安全防護装置/安全防護領域/安全防護対策/トラブルシューティング
産業用ロボットに関連する用語を規定している産業用マニピュレーティングロボット用語において、”g)安全性”に分類されている用語のうち、『安全防護装置』、『安全防護領域』、『安全防護対策』、『トラブルシューティング』のJIS規格における定義その他について。
学習用ロボット(学習制御ロボット)、知能ロボット、移動ロボット、溶接ロボット等の産業用ロボットの種類・名称、産業用ロボットの形式、機械構造、運動学、プログラム・制御、ロボット言語、性能、安全性などに関連する用語として、産業用マニピュレーティングロボット用語(JIS B 0134)において、”g)安全性”に分類されている産業用ロボット用語には、以下の、『安全防護装置』、『安全防護領域』、『安全防護対策』、『トラブルシューティング』などの用語が定義されています。
産業用マニピュレーティングロボット用語(JIS B 0134)
⇒【g)安全性】
分類: 産業用マニピュレーティングロボット用語 > g)安全性
番号: 7130
用語: 安全防護装置
定義:
人を危険(※1)から守るために設けたガード(※2)又は装置。
対応英語(参考):
safeguard
ISOの項目番号(参考):
−
分類: 産業用マニピュレーティングロボット用語 > g)安全性
番号: 7140
用語: 安全防護領域
定義:
安全防護装置によって囲まれた領域。
備考:
安全防護領域は制限領域(※3)を含む。
対応英語(参考):
safeguarded space
ISOの項目番号(参考):
−
分類: 産業用マニピュレーティングロボット用語 > g)安全性
番号: 7150
用語: 安全防護対策
定義:
ガード、装置及び安全作業手順(※4)を用いて人を保護する対策。
対応英語(参考):
safeguarding
ISOの項目番号(参考):
−
分類: 産業用マニピュレーティングロボット用語 > g)安全性
番号: 7160
用語: トラブルシューティング
定義:
ロボットシステム(※5)において意図した作業が行われないか、又は機能しなかった原因を系統的に見つけ出す行為。
対応英語(参考):
trouble shooting
ISOの項目番号(参考):
−
(※1)
危険とは、人に傷害を与えたり健康を害したりする恐れがある要因のことです。
(※2)
ガードとは、一般に、人を保護するために、特に用いられる機械構造物のことです。
ガードは、設置状況などによって、キャスティング、カバースクリーン、フェンス、ドア、囲い、バリアなどと呼ばれます。
(※3)
制限領域とは、最大領域の一部で、ロボットシステムにどんな故障・誤作動が生じても超えることがない限界を設定するリミット装置によって制限された領域のことです。
リミット装置が作動した後にロボットが動き得る最大距離も含まれます。
(※4)
安全作業手順とは、作業中に起こり得る傷害の可能性を減少させるために定められた作業手順のことです。
(※5)
ロボットシステムとは、次のものから構成されるシステムのことをいいます。
a)機械構造部(移動機能があればこれを含む。)
b)動力源及び制御装置
c)エンドエフェクタ
d)ロボットの作業遂行に必要な装置、機器及びセンサ
e)ロボット、装置、センサなどを運転し監視するための通信インタフェース。ただし、これらの周辺装置はロボット制御装置によって管理されるものに限定される。