サイクルタイム/標準サイクル/試験負荷/付加質量
産業用ロボットに関連する用語を規定している産業用マニピュレーティングロボット用語において、”f)性能”に分類されている用語のうち、『サイクルタイム』、『標準サイクル』、『試験負荷』、『付加質量』のJIS規格における定義その他について。
学習用ロボット(学習制御ロボット)、知能ロボット、移動ロボット、溶接ロボット等の産業用ロボットの種類・名称、産業用ロボットの形式、機械構造、運動学、プログラム・制御、ロボット言語、性能、安全性などに関連する用語として、産業用マニピュレーティングロボット用語(JIS B 0134)において、”f)性能”に分類されている産業用ロボット用語には、以下の、『サイクルタイム』、『標準サイクル』、『試験負荷』、『付加質量』などの用語が定義されています。
産業用マニピュレーティングロボット用語(JIS B 0134)
⇒【f)性能】
分類: 産業用マニピュレーティングロボット用語 > f)性能
番号: 6290
用語: サイクルタイム
定義:
サイクル(※1)を実行する所要時間。
対応英語(参考):
cycle time
ISOの項目番号(参考):
6.23
分類: 産業用マニピュレーティングロボット用語 > f)性能
番号: 6300
用語: 標準サイクル
定義:
標準とされるタスクプログラム(※2)実行の1回分。
対応英語(参考):
standard cycle
ISOの項目番号(参考):
6.24
分類: 産業用マニピュレーティングロボット用語 > f)性能
番号: 6310
用語: 試験負荷
定義:
ロボットの性能測定のためにメカニカルインタフェース(※3)に取り付ける質量負荷。(※4)
対応英語(参考):
test load
ISOの項目番号(参考):
−
分類: 産業用マニピュレーティングロボット用語 > f)性能
番号: 6320
用語: 付加質量
定義:
メカニカルインタフェース以外の機械構造部(例えば、腕(※5))でロボットに加えて担うことができる質量。
対応英語(参考):
additional mass
ISOの項目番号(参考):
6.2.4
(※1)
サイクルとは、タスクプログラム実行の1回分のことです。
(※2)
タスクプログラムとは、ロボットシステムに作業を実行させる手順、動作、条件などを指示するプログラムのことです。
通常、タスクプログラムは、利用者が作成します。
タスクとは、アプリケーションの中の、ある限定された作業のことです。
(※3)
メカニカルインタフェースとは、多ジョイント構造(リンクとジョイントとを組み合わせて、腕及び手首を構成している構造)の先端に設定されたエンドエフェクタ(把持部、ナット締め具、溶接ガン、スプレーガンなど、ロボットが作業対象に直接働きかける機能をもつ部分)の取付面のことです。
(※4)
負荷とは、ロボットが支持する質量、慣性モーメント、静的力及び動的力の総称のことです。
(※5)
腕とは、一次軸ともいい、エンドエフェクタ(ロボットが作業対象に直接働きかける機能をもつ部分)の位置決めを目的としたリンク(一つの機械構造を構成する、互いに相対運動可能な固体要素)とジョイント(二つのリンクが互いに接触して相対的に運動するときの連結部分)との相互結合体のことです。