ロボットの種類-学習用,産業用,掃除,2足歩行,溶接,知能,機械工学など

 

最短移動時間/静的コンプライアンス/最小変位/サイクル



産業用ロボットに関連する用語を規定している産業用マニピュレーティングロボット用語において、”f)性能”に分類されている用語のうち、『最短移動時間』、『静的コンプライアンス』、『最小変位』、『サイクル』のJIS規格における定義その他について。

学習用ロボット(学習制御ロボット)、知能ロボット、移動ロボット、溶接ロボット等の産業用ロボットの種類・名称、産業用ロボットの形式、機械構造、運動学、プログラム・制御、ロボット言語、性能、安全性などに関連する用語として、産業用マニピュレーティングロボット用語(JIS B 0134)において、”f)性能”に分類されている産業用ロボット用語には、以下の、『最短移動時間』、『静的コンプライアンス』、『最小変位』、『サイクル』などの用語が定義されています。

産業用マニピュレーティングロボット用語(JIS B 0134)
⇒【f)性能


分類: 産業用マニピュレーティングロボット用語 > f)性能

番号: 6250

用語: 最短移動時間

定義:
所定の状態から出発し、あらかじめ定められた距離(6次元量)を移動して所定の状態に到達するまでの最も短い所要時間(ポーズ安定化時間
(※1)を含む。)。

対応英語(参考):
minimum posing time

ISOの項目番号(参考):
6.19


分類: 産業用マニピュレーティングロボット用語 > f)性能

番号: 6260

用語: 静的コンプライアンス

定義:
メカニカルインタフェース
(※2)に加えられる単位負荷(※3)当たりの最大変位。

対応英語(参考):
static compliance

ISOの項目番号(参考):
6.20


分類: 産業用マニピュレーティングロボット用語 > f)性能

番号: 6270

用語: 最小変位

定義:
各軸
(※4)ごと又はジョイント(※5)ごとに操作し得る最小の変位(直動又は回転)。

対応英語(参考):
resolution

ISOの項目番号(参考):
6.21


分類: 産業用マニピュレーティングロボット用語 > f)性能

番号: 6280

用語: サイクル

定義:
タスクプログラム
(※6)実行の1回分。

対応英語(参考):
cycle

ISOの項目番号(参考):
6.22


(※1)
ポーズ安定化時間とは、ロボットが到達信号を発してから、メカニカルインタフェースの減衰運動が規定の限界内に収まるまでの時間のことです。

(※2)
メカニカルインタフェースとは、多ジョイント構造(リンクとジョイントとを組み合わせて、腕及び手首を構成している構造)の先端に設定されたエンドエフェクタ(把持部、ナット締め具、溶接ガン、スプレーガンなど、ロボットが作業対象に直接働きかける機能をもつ部分)の取付面のことです。

(※3)
負荷とは、ロボットが支持する質量、慣性モーメント、静的力及び動的力の総称のことです。

(※4)
軸とは、運動を直進又は回転モードで記述するときの各モード(ベクトル)の方向のことです。
なお、ロボットの能動ジョイントの意味にも使われます。

(※5)
ジョイントとは、二つのリンク(一つの機械構造を構成する、互いに相対運動可能な固体要素)が互いに接触して相対的に運動するときの連結部分のことです。

(※6)
タスクプログラムとは、ロボットシステムに作業を実行させる手順、動作、条件などを指示するプログラムのことです。
通常、タスクプログラムは、利用者が作成します。
タスクとは、アプリケーションの中の、ある限定された作業のことです。